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チェリー材とは?家具に使用される際の特徴についても解説します。

高級感がありながらも温かみのある色合いで人気が高い「チェリー材」。ダイニングテーブルやチェア、テレビボード、フローリングなど、インテリアのさまざまな場面で採用されている樹種です。

特に、時間の経過とともに色が深く変化していく表情は、他の木材にはない大きな魅力と言えます。

一方で、「チェリー材とサクラ材の違いがよく分からない」「経年変化が激しいと聞くけれど、実際どうなのか知りたい」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、家具に使われるチェリー材について、基本的な特徴からメリット・デメリット、他の木材との違い、選び方やお手入れのポイントまで分かりやすく解説します。

チェリー材の家具を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

目次
  1. チェリー材とは?
  2. チェリー材の代表的な特徴
  3. チェリー材を家具に使うメリット
  4. チェリー材のデメリット・注意点
  5. どんな家具に向いている?チェリー材のおすすめ用途
  6. チェリー材の家具を選ぶときのポイント
  7. チェリー材の家具を長く使うためのお手入れ方法
  8. 他の樹種との違い・比較
  9. まとめ|チェリー材の家具は「色の変化」を楽しめる方におすすめ

チェリー材とは?

チェリー材とは、主に北米産のサクラ属の広葉樹から切り出される木材の総称です。

家具や内装材として使われることが多いのは、「アメリカンブラックチェリー(ブラックチェリー)」と呼ばれる樹種で、日本で流通するチェリー材の多くはこのブラックチェリーを指します。

チェリー材はバラ科サクラ属の広葉樹で、同じサクラの仲間である国産のヤマザクラと共通点も多く、どちらも滑らかな木肌と上品な木目が特徴です。

ただし、一般に「チェリー材」として家具に使われるものは、北米産のブラックチェリーであることが多く、国産ヤマザクラとは産地や価格帯が異なります。

  • 科目:バラ科サクラ属の広葉樹
  • 主な産地:アメリカ・カナダ東部など北米
  • 色合い:淡いピンク〜赤みを帯びた淡褐色から、時間とともに濃い飴色へ変化
  • 比重:気乾比重はおおよそ0.56前後(広葉樹の中ではやや軽め)
  • 主な用途:家具、フローリング、建具、内装材、小物、燻製用チップなど

「世界三大銘木」と呼ばれるウォールナット・マホガニー・チークと比べるとやや手頃ですが、それでも高級材に分類される樹種です。そのため、上質さと温かみを両立させたい家具・内装に選ばれることが多くなっています。

 

チェリー材の代表的な特徴

1. 劇的な経年変化で深い飴色に育つ

チェリー材を語るうえで欠かせないのが「経年変化」です。使い始めのチェリー材は、淡いピンクがかった明るい色合いですが、光や空気に触れていくうちに、徐々に赤みの強い飴色へと変化していきます。

多くの木材は時間とともに色が変わりますが、チェリー材はその変化が特に大きく、スピードも速いことで知られています。数週間〜数か月で変化が現れ、1年ほど経つと、はっきりとした色の違いを感じられるほどに深みが増していきます。

こうした劇的な経年変化は、「買った時の色をずっと維持したい」という方にはデメリットになり得る一方で、「時間とともに育っていく家具を楽しみたい」方には大きな魅力となります。

 

2. 滑らかな木肌と上品な木目

チェリー材は、散孔材というタイプの広葉樹で、木表面の導管(道管)の凹凸が比較的目立ちにくく、全体としてとても滑らかな手触りになるのが特徴です。

すべすべした木肌は、毎日触れるダイニングテーブルやデスク、手すりなどに特に向いています。

木目は細かく、年輪のコントラストは比較的穏やかで、落ち着いた印象を与えます。

派手すぎない木目と柔らかい色合いの組み合わせによって、ナチュラルで上品なインテリアに仕上げやすい点も、チェリー材が人気を集める理由のひとつです。

 

3. キャラクターマークが生む唯一無二の表情

チェリー材には、「キャラクターマーク」と総称される独特の模様が現れることがあります。

例えば、樹脂がたまってできる黒い筋や斑点状の模様(ガムポケット)、さざ波のような揺らぎを帯びた「リップルマーク(さざ波紋)」と呼ばれる杢などです。

これらの模様は、強度や使用感には問題がないにもかかわらず、「その木にしかない表情」として、むしろ好まれることも多くあります。

キャラクターマークが多く入った材で作られた家具は、1点もののような個性が際立ち、長く使うほど愛着が湧いてきます。

 

4. 加工性が高く、寸法安定性にも優れる

チェリー材の比重は広葉樹の中では中程度で、適度な硬さと強度を持ちながらも、刃物の通りが良く加工しやすい性質を持っています。

また、湿度変化による収縮率が比較的小さいため、反り・ねじれなどが生じにくく、寸法安定性に優れた材料です。

そのため、テーブル天板や扉、引き出しなど、精度が求められる家具部材にも適しており、家具メーカーや木工家からも高く評価されています。

 

チェリー材を家具に使うメリット

インテリアに温かみを与える色合い

チェリー材の柔らかい赤みと最終的に飴色へと育っていく色合いは、インテリア全体にぬくもりをプラスしてくれます。

白い壁やグレー系の床材と合わせても冷たい印象になりにくく、「やわらかく、落ち着いた空間」をつくりやすいのがメリットです。

北欧テイストやナチュラルテイストはもちろん、モダンな空間の中にアクセントとして取り入れてもよく馴染みます。

 

肌触りの良さで毎日使う家具にぴったり

チェリー材は、前述の通り木肌が滑らかで、手や肌が触れたときの感触がとても良い樹種です。ダイニングテーブル、ダイニングチェアの背もたれ、肘掛け、デスクの天板など、「日常的に手で触れる部分」に用いると、その心地よさを存分に実感できます。

 

経年変化を楽しめる「育てる家具」になる

使い始めの明るい色から、数年かけて濃い飴色へと変化していくチェリー材の家具は、時間とともに風合いを増し、「育てていく楽しみ」を感じやすい素材です。

毎日使ううちに色味が少しずつ深く変わっていき、「買った当初とは違う表情」を見せてくれることも、チェリー材ならではの魅力です。

 

チェリー材のデメリット・注意点

1. 色ムラや日焼けが出やすい

チェリー材は経年変化が大きい分、日光の当たり方によって色の変化に差が出やすい樹種です。窓際で片側だけ強く日が当たる場所に長期間置いたり、テーブルの一部だけ布や小物で覆っていたりすると、「日が当たった部分だけ濃く、隠れていた部分だけ明るい」といった色ムラが出ることがあります。

完全に防ぐことは難しいものの、「定期的に置き方や向きを変える」「天板の上に物を置きっぱなしにしない」などの工夫で、色ムラの差を和らげることができます。

 

2. 表面のキズ・打痕はある程度つきやすい

チェリー材は適度な硬さを持っているものの、オークやブナなどと比べるとやや柔らかい部類に入ります。

そのため、硬いものを強くぶつけると小さな凹みやキズがつきやすい点には注意が必要です。

ただし、こうした小さなキズや打痕も、チェリー材の深みのある色合いと相まって、時間とともに馴染み、「味わい」と感じられることも多くあります。キズを絶対に避けたい方は、ウレタン塗装仕上げなど、表面強度の高い塗装を選ぶと安心です。

 

3. 価格はやや高め

チェリー材は、木材の中では中〜高価格帯に位置する樹種です。一般的に、ウォールナットよりは少し安いものの、国産のスギやパイン材などと比べると高価で、家具全体の価格もある程度は上がる傾向にあります。

予算を抑えたい場合は、すべて無垢材にするのではなく、突板(薄くスライスしたチェリー材)を基材に貼った家具を選ぶという選択肢もあります。表面はチェリーの質感を楽しみつつ、材料費を抑えやすい方法です。

 

どんな家具に向いている?チェリー材のおすすめ用途

ダイニングテーブル・ダイニングチェア

チェリー材のダイニングテーブルは、家族の集う場所に温かみをプラスしてくれます。

毎日手で触れる天板とチェアの肘掛け・背もたれは、滑らかな手触りの良さが活きる部分です。

経年変化で色が濃くなっていくため、「新築時は明るめ、数年後には深みのある色」をイメージしながら選ぶと、変化を楽しみやすくなります。

 

テレビボード・収納家具

テレビボードやサイドボードなど、リビングの大きな面積を占める家具にチェリー材を用いると、空間全体が柔らかく落ち着いた印象になります。金属脚やガラスと組み合わせてモダン寄りに仕上げることもでき、コーディネートの幅が広い点も魅力です。

 

フローリング・内装材

チェリー材はフローリング材としても人気が高く、素足で歩いたときの感触の良さや、部屋全体がやさしい色合いに包まれる雰囲気が好まれています。時間が経つほど色が深くなり、落ち着いた空間へと変化していくため、長く住む家の床材としても相性が良い樹種です。

 

小物・雑貨・カトラリー

カッティングボードや小物トレー、靴べら、カトラリーなど、手に触れる機会の多い小物類にもチェリー材はよく使われます。小さなアイテムでも、時間とともに色が変化していく様子を楽しめるので、「まずは小物からチェリー材を試してみたい」という方にもおすすめです。

 

チェリー材の家具を選ぶときのポイント

将来の飴色をイメージして色を選ぶ

チェリー材は購入直後と数年後で色が大きく変わる樹種です。そのため、店頭で見た色が「最終形」ではなく、「スタート地点」であることを踏まえて選ぶことが大切です。

将来の濃い飴色を好む場合は、「今の色は少し明るすぎるかな?」と感じるくらいでも問題ありません。逆に、あまり濃くしたくない場合は、日当たりの強い場所を避けたり、カーテンやブラインドで直射日光をある程度コントロールしたりする意識が必要です。

 

キャラクターマークの有無を確認する

チェリー材ならではのガムポケットやリップルマークなどは、好みによって印象が大きく変わります。「節や模様が多い方が好き」「あまりクセのない木目が好み」といった個人差がありますので、通販で購入する場合でも、可能であれば木目の雰囲気が分かる写真やサンプルを確認すると安心です。

 

仕上げ(塗装)によって見た目とメンテナンス性が変わる

チェリー材の家具には、「オイル仕上げ」と「ウレタン塗装仕上げ」がよく用いられます。オイル仕上げは木の質感がダイレクトに感じられ、経年変化も楽しみやすい一方、水ジミや汚れにはやや注意が必要です。ウレタン塗装は表面に保護膜をつくるため、シミやキズに強く、お手入れがしやすいというメリットがあります。

「質感を優先したいのか」「メンテナンス性を優先したいのか」によって、仕上げを選ぶとよいでしょう。

 

チェリー材の家具を長く使うためのお手入れ方法

普段のお手入れは“乾拭き”が基本

チェリー材の家具の日常的なお手入れは、やわらかい布での乾拭きが基本です。ほこりが気になる場合は、固く絞った布で軽く拭き、その後乾いた布で水分を拭き取ります。水分や洗剤を大量に使うと、輪ジミや塗装の劣化につながることがあるため、必要最小限に留めることがポイントです。

 

シミ・輪ジミを防ぐコツ

チェリー材は、特にオイル仕上げの場合、水分や熱による輪ジミが残りやすい素材です。グラスやマグカップを直接天板に置かず、コースターやランチョンマットを使うだけでも、見た目の美しさを長く保ちやすくなります。

 

経年変化をきれいに進めるための工夫

チェリー材の経年変化をより美しく楽しむためには、「部分的に日光が当たり続ける状態を避ける」ことが大切です。定期的にテーブルの向きを変えたり、装飾品の配置を入れ替えたりして、日光が当たる場所と当たらない場所の差を減らすよう意識すると、色ムラが出にくくなります。

 

他の樹種との違い・比較

チェリー材とウォールナット材

ウォールナット材は、濃いブラウン〜紫がかったブラウンの色合いと重厚感が特徴の高級材です。チェリー材は、ウォールナットよりもやや明るく赤みが強い色味で、価格もウォールナットの7〜8割程度とされています。重厚でシックな印象を求めるならウォールナット、明るさと温かみを重視するならチェリー材、というイメージで選ぶと分かりやすいでしょう。

 

チェリー材とオーク材

オーク材は、はっきりとした木目と硬く丈夫な性質で知られる広葉樹です。チェリー材はオークよりも木目が穏やかで、色合いも赤みを帯びた柔らかいトーンになるため、印象としては「オーク=力強い・ナチュラル」「チェリー=上品・あたたかい」といった違いがあります。

 

チェリー材と国産ヤマザクラ

国産のヤマザクラも、チェリー材と同じバラ科サクラ属の仲間で、色合いや質感がよく似ています。ただし、ヤマザクラの方が全体的に淡い色をしており、心材と辺材の色の差がはっきりしている点など、細かな違いがあります。

国産材を積極的に使いたい場合や、より穏やかな色合いを好む場合は、ヤマザクラを選ぶという選択肢もあります。

 

まとめ|チェリー材の家具は「色の変化」を楽しめる方におすすめ

チェリー材は、淡いピンクがかった明るい色から、年月とともに深い飴色へと変化していく、表情豊かな木材です。

滑らかな手触りと上品な木目、キャラクターマークが生み出す唯一無二の表情など、家具材としての魅力もたくさん備えています。

一方で、日光の当たり方によって色ムラが出やすいことや、価格がやや高めであることなど、あらかじめ知っておきたい注意点もあります。

こうした特徴を理解したうえで選べば、チェリー材の家具は「長く使うほど愛着が増す相棒」のような存在になってくれるはずです。

ダイニングテーブルや収納家具、フローリング、小物類など、暮らしのさまざまな場面でチェリー材を取り入れて、時間とともに変化していく木の表情を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

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